「背後のスクリーンに映っている顔。頭はわずかに傾き、大きく開いた口。そこから発せられる声は、呼びかけられても振り返ってはいけません。たとえその声を知っていたとしても」- クリーピーパスタ「アンノウンとの遭遇時」(匿名)からの引用
アンノウン。その正体にまつわるウワサは数多く存在するものの、その真実に近づいた人は誰もいない。近づいたとしても、その話を生きて誰かに伝えることはできないだろう。諸説のうちいくつかを以下に挙げるが、信憑性の度合いについては様々だ。
地球外生命体。 連続殺人犯。 悪魔的または超常的、あるいはその両方の要素を持った存在。 政府が失敗した実験の成れの果て。 客観的な幻覚。 コスプレした人間。 誰かの作り話。
そこで浮かび上がるのは、そもそも存在するのか?という疑問だ。数多くの人がアンノウンと出くわしたと報告している事例が存在するという事実は否定できない。その存在を証明する確かな証拠についてはおおむね不確かなままだが、 様々なソースから得た目撃情報を考察した複数の例をまとめたところ、いずれもここ数か月で起きた出来事であるということがわかっている。
登山中に熊に襲われ行方不明:注意喚起
[編集済み] では男性が行方不明になったという報告を受け、登山客に利用を控えるよう勧告が出ています。争った形跡が見られることから熊に襲われた可能性が指摘されており、現在も救助隊が大規模な捜索を行っています。- GTVニュース
「挙動不審」な隣人が数日後に失踪との報告
[編集済み] 寮の近くに住む[編集済み] さんの話を紹介します。「そんなに深い知り合いではなかったけど、いつも親しみやすく接してくれる男性でした。でも失踪する前の数日間は…なんというか…様子が変だったんです。とあるおかしな生物について、うわさを耳にしたことがあるかと聞かれて…もうそれしか考えられないみたいでしたね」- [編集済み] 大学学校報
若い女性が誘拐か:近隣の住人らから不審音の訴え
女性のパートナーからは取材を断られたが、帰宅時に奇妙な音を聞いた隣人の[編集済み] さんが当時の状況について話してくれた。「その時は野良猫だと思ったんです。毎晩、家の裏庭にいましたから。ところがその時うちの犬が震えていて、その後にあの若い男性が[編集済み] さんの名前を叫んでいて…怖かったです」 - グリーンビル・タイムズ紙
グリーンビル近隣で起きていること、そして報告が頻繁に上がっていることを考えると「アンノウン」がこの地域に頻出し ていると考えて差し支えないのではないだろうか。その存在は、遡ること20世紀初頭から、数えきれないほどの行方不明事件に関わっているという説もある。
長年廃館となっているグリーンビルシネマで最近失踪した、[編集済み] さんのケースについても未解決のままだ。発生後に[編集済み] さんの両親が報道陣に伝えたところによると、[編集済み] さんは近しい友人の失踪について罪の意識に苦しんでいたらしい。関連性があるかは不明だが、過去にこの映画館でとある悲劇が起きていることから、[編集済み] さんがこの建物を調査しようと考えたことについては興味深い事実である。
[編集済み] さんが所持していた物の中に召喚に関する本があるが、それは彼女が、超常現象に対する興味—あるいは潜在的な意識—を持っていることを示している。おそらくその存在を実証するために、多くの人が「アンノウン」の正体を探ろうとしてきたが、[編集済み] さんもその一人なのだろう。そうだとしても、彼女が姿を見せることはこの先ないように思える。
ただしそれは、「アンノウン」が存在したらの話ではあるが。