Dead by Daylight『バイオハザード:プロジェクトW』では、3人の伝説的なキャラクターが霧の森に登場。
世界中の『バイオハザード』プレイヤーに畏怖の念を抱かせる、黒いトレンチコートを身にまとった仇敵アルバート・ウェスカー。そして、謎に包まれた女スパイ、エイダ・ウォン。彼女はサバイバルスキルに長け、”味方になれば”理想的な仲間です(それは利害が一致した場合に限りますが)。3人目はレベッカ・チェンバース。彼女は、その優れた医療技術により、仲間を守り、そして勇気を与える「S.T.A.R.S.」の衛生担当です。
各キャラクターの魅力的な3つの固有パークは、ゲームプレイの観点からテーマに沿った魅力的なパークとして制作する必要があります。特に、これらが定評あるシリーズの人気キャラクターの延長線上にあるパークとなると、デザインチームにとって、なおさらです。
パークの制作プロセス
経験豊富な『バイオハザード』プレイヤーでもあるゲ ームデザイナーのAram Tabによるパーク制作プロセスを説明します。Dead by Daylightにパーク制作のプロセスには、たくさんの段階がありますが、最初のステップは、パークのアイデアを考えて挙げていくことです。パークを実装する際に優先すべきは、ゲームプレイ、相乗効果、キャタクターのテーマという3つの要素です。
「パークの候補を検討する前に、殺人鬼のデザイナー、そしてストーリー担当チームと協議します」とAramは話します。「通常キャラクターごとに12のパークを候補に挙げ、その後、デザインチーム全体と話し合います。それらを1つずつプレゼンして話し合い、メモを取ります。それらの議論から情報を集め、要約を作り、適切にフィードバックし調整していくことが私の役割です。デザインチームは、このゲームについて多くの経験を積んでおり、いつも素晴らしいフィードバックを提供してくれます」 そこからAramは、ゲームプレイの観点からキャラクターに合わないものや物足りないものを排除し、パークの候補を半分に減らします。そして再度議論をし、半数になった候補を最終的に3つにまで絞り込むのです。
Dead by Daylight『バイオハザード:プロジェクトW』のパーク
ウェスカーの3つの新しいパーク:知覚覚醒、人体の超越、終末期
ウェスカーは、目的を達成するためには手段を選ばない典型的な王道キャラクターです。殺人鬼のデザイナーが思い付いた「猛毒バウンド」の能力は高速移動が特徴である為、その勢いをそのままパークでも維持したいと考えました。「人体の超越』は、超高速乗り越えで生存者に追いつくことが可能になります。これは 、彼の能力と相まって、追跡において真に危険なパークになります。
「知覚覚醒」は面白いパークで、ウェスカーを騙すことができなくなります(彼は常に一歩先を行く存在ですから)。Dead by Daylightで生存者をフックに吊るして立ち去ると、他の生存者によってすぐにフックから外されることがありますが「知覚覚醒」を使用すると、生存者のオーラが見えるようになるため、仲間が忍び寄ることができなくなります。「終末期」は、いかにもウェスカーといったパークです。彼の最終的な計画は儀式の最後に明らかになり、その時に生存者は大きな困難に直面するというわけです。
Aramは「『バイオハザード』の中でエイダが一番好きなキャラクターなので、彼女のパークを作るのはとても楽しかったです」と笑い、説明を続けます。パーク候補の提案内容をチームに共有したところ、意見が分かれました。パークの候補を検討してベストなものを選ぶのに、本当に苦労しました。そういう時に、先ほども触れたように、相乗効果があるか、単独でも面白く機能するか、テーマに沿っているか、そして面白いゲームプレイに結び付くかといった要素を検討します。
新しい2人目の生存者は、「S.T.A.R.S.」の衛生担当、レベッカ・チェンバースです。チームは、彼女の利他的な存在を独創的な形で捉えたパークを3つ考案しました。特に「全集中」というパークについては、Dead by Daylightではほとんど見られなかった複雑な発動メカニズムがあります。
これは、すべてのスキルチェックを毎回成功できる と考えているプレイヤー向けのパークです。スキルチェックに関して、経験豊富なプレイヤーは簡単に成功させることができますが、新しいプレイヤーは失敗する傾向があります。それが実際にどれほど簡単なのか、確かめたいと思いました。テストプレイを行ったところ、多くのベテランプレイヤーが、ボーナス獲得を意識しすぎたためにスキルチェックに失敗することがありました。まさにこれが、このパークの意図なのです。え? スキルチェックが得意なんですか? では、それをこのパークを使った状態で証明してください。重複ボーナスはありますが、連続でスキルチェックを成功させるのは、だんだん難しくなるハズですよ。
このパークが非常に面白いと思ったので、その程度の複雑さは許容範囲でした。パークを理解するのが難しい場合、その可能性に満足してもらうしかありません。
Dead by Daylightのプレイヤーならご存じのとおり、この最新チャプターでは、強パークの大幅な調整以降、初の新パーク追加となります。「前回のアップデート以前は、数多くの同じパークが繰り返し使用されていました」とAramは言っています。「私たちは大きな変化を取り入れることが重要だと感じました」そのためデザインチームは、このように面白い基盤を構築し続けるというユニークな課題が課されたのです。
「結果、パークを取り巻く環境は見事に一新されました」とAramは振り返ります。「デザイナー仲間と議論し、新しいコンテンツは、アップデートの方向性に合わせる必要があるという結論に至りました。たとえば新しいチャプターを見ると、ウェスカーは探知と追跡に徹しています。これは非常に意図的にデザインした決断の結果です。私たちは忘れられてしまったかもしれないゲームの一部に重点を置きたいと考えました。この新しいコンテンツは、さまざまな装備の組み合わせの可能性を提供し、Dead by Daylightをさらに面白くできたと自負しています」 アルバート・ウェスカー、エイダ・ウォン、レベッカ・チェンバースとともに、霧の森に足を踏み入れてみませんか? Dead by Daylight『バイオハザード:プロジェクトW』は好評発売中です。